
Artist's commentary
JK扶桑ちゃん in HOTEL
結論を言えば扶桑姉さまが何故見知らぬ男とホテルに来たのか確認する事は出来なかった。
チェックインを済ませたらしい男と扶桑姉さまがゲストルームのフロアーに行くエレベーターホールに向かったので後を追おうとしたところ
警備員に不審者と思われホテルから摘み出されてしまったのだ。
どの部屋に行ったのか見れないかと建物の下から見上げてみるも確認など出来るわけもなく
諦めて仕方なく家に帰ろうとしたのだが、先程コーヒー代を払ったことで財布が底を付いてしまったの徒歩で帰る他無くなってしまった。
1時間ほど歩いて姉が車に乗った場所まで戻ってきた。
『ここで待ち合わせをしたのなら、もしかしたらこの場所に戻ってくるかも』
そう思いついてこの場所を見張ることが出来る場所で暫く待つことにした。
歩道端のベンチに座り待っていると色々と考えてしまう。
先程から何度も自問した事だが何故姉は見知らぬ男の車に乗り込んだのか
何故その男と一緒にホテルに入っていったのか。
どうしても良からぬ考えに行き着いてしまう。
『そんな筈は無い、あの清純で汚れなどと無縁の扶桑姉さまがそんな事…』
ギリギリまで妥協してあの男とお付き合いをしているとしよう
だがあの男は姉と釣り合うように思えない。
どう見ても4~50代の男で先ず年齢が釣り合わない、妻子が居てもおかしくない年齢に見えた。
『そうすると不倫?そんなバカな!姉さまに限ってそんな!』
同じ考えが何度も何度も頭の中をぐるぐると回っている。
いい加減に考え疲れて待つのにも疲れてきた頃見覚えのある車が姉を乗せた場所に止まり、ドアが開いた。
「!」
姉と何か一言二言会話をしたように見えた後に車はその場を立ち去った。
姉はその車を少し見送ると向きを変え家の方に歩き始め、山城はその後を追い
「扶桑姉さま!」と声を掛けた。
「あら?」という顔をしながら姉は振り返り山城の顔を認めるといつもの儚げな優しい笑みを浮かべ山城を迎えた。
「山城、どうしたのこんな時間に。珍しいわね、今帰りなの?」
いつもと変わらぬ様子の姉を見たら聞かなければならない筈の事が言葉にならない。
軽く深呼吸をすると声を発した
「姉さま、先程の方は何方ですの!?」
自分でも予想外に大きな声が出てびっくりした。
姉は少し驚いた様子を見せたが手を頬に添えながら小首を傾げこう言った
「さあ…何方なのかしら」
山城は姉が白ばっくれたのかと思い頭に血が上りそうになったが、姉の表情を見るに本当に知らないと思えたので次の言葉を失ってしまった。
『え?本当に知らないの?あれは私の見間違い?でも、そんなはずは…でも嘘を付いているようには…』
そう逡巡していると姉は言葉を続けた
「御免なさない、本当に知らないの。今日初めてお会いした方でお名前も存じないのよ」
『え?』
姉が何を言っているのかすぐに理解できなかった。
姉は話を続ける。
「私、街中でよく殿方に声を掛けられるの。一緒にお茶をしませんか、どうですこれから私とデートでも、このままホテルに行きませんか。そういった事を」
「え?え?え?」
山城は混乱をする。
「今日の方は私があの場所に居ると言う噂を聞いて声を掛けてくださったそうよ。私とこのままホテルにでも行かないですか?って」
『え?噂?何?益々混乱する!』
どう言葉を継いだら良いのか分からない、姉の話は続く。
「ですから私はあの方の車に乗って一緒にホテルに行きましたのよ」
「!」
決定的な一言が出た。
「ほ、ほ、ホテル!ホテルで姉さまはあの方とどうされてたの!」
姉の瞳に艶めかしい光が灯ったように見えた次の瞬間
「セックスですわ」
姉はそう答えた。
頭の中が真っ白になる、どう話を続けたらいいのか分からない。
「私、セックスが大好きですの。ですからああして街中で何方か殿方が声を掛けて下さらないかよく待っているのよ」
もう何が何だか分からない、とにかく声を出さなければならない。
「じゃ、じゃあ扶桑姉さまは、好きでもない殿方と、その、せ、せ、セっ」
「ええ、私、気持ちいい事、セックスが大好き。私を満足させて頂けるのでしたらどんな殿方とでも」
恍惚と言っていい表情をする姉は幸福に包まれているように見えそれ以上言葉を投げかける事が出来なかった。
「ねぇ…山城。貴方も…」
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